李在明大統領 2026年度予算案説明のための国会施政演説(全文)
尊敬する国民の皆様、そして禹元植国会議長と国会議員の皆様。
新政権発足後、初の通常国会で来年度の政府予算案を直接説明することになり、非常に意味深く思っております。
予算案の説明に先立ち、慶州APECの成功のために力を合わせてくださったすべての国民の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
国民の皆様の応援と国会の協力に支えられ、大韓民国は世界の繁栄と交流協力を主導するグローバル責任強国として確固たる位置を占めることができました。
APEC首脳会議初めて人工知能と少子高齢化など人類が共同で直面した挑戦課題を共に解いていくことで合意し、文化創造産業をAPECの新しい成長動力として明文化することで、今後のK-カルチャーの持続可能な成長を強固にしました。
世界が注目する中で「慶州宣言」を導き出し、大韓民国がアジア太平洋地域の交流と繁栄、域内の平和増進のための役割を主導することができました。
特に、APEC週間に行われた韓米首脳会談を通じて、アメリカと関税交渉を妥結することで、韓国経済の不確実性を緩和しました。
我々の主力輸出品目である自動車と半導体分野で競争国と同等なレベルの関税を確保することで、平らな運動場で競争できる土台を作りました。
対米投資パッケージには年間投資上限を設定し、多くの方々が懸念していた外国為替市場への衝撃を最小化し、投資プロジェクト選定と運営過程でも多層的な安全装置を用意することで投資金回収の可能性を高めました。
また、原子力推進潜水艦の核燃料供給協議の進展を通じて自主国防の土台をより強固にし、ウラン濃縮と使用済み核燃料の再処理に向けた画期的な契機を作り、未来のエネルギー安全保障も強化できるようになりました。
韓中首脳会談を通じて韓中関係を全面的に回復し、両国が戦略的協力パートナーとして実用と共生の道へと共に進むことで再び合意しました。
何よりも「民生が最も重要だ」という共感の中で、両国中央銀行間70兆ウォン規模の通貨スワップ契約、そして超国家詐欺犯罪対応をはじめとする6件のMOUを締結したりもしました。
最悪の状況でも最善の結果を作るために精魂を注いで総力を尽くしたということを申し上げます。
今後も政府は国益中心の実用外交を基に大韓民国の国力を強化し、地位を一層高めていくというお話も申し上げます。
本日は私が大統領就任宣誓をしてちょうど5ヶ月目になる日です。
不法戒厳の余波で深化した民生経済寒波の克服のためにこの5ヶ月間非常な覚悟で臨み、幸い今の韓国経済は危急状況から抜け出しています。
消費心理が回復し、今年第1四半期にマイナスに後退した経済成長率が第3四半期には1.2%に反騰し、6四半期ぶりに最高値を記録しました。 株価指数も4000を突破しました。
国民の皆様の協力で株価を締め付けていた地政学的リスク、支配構造リスク、市場透明性リスクが一部改善され、人工知能など産業経済政策が少しずつ定着していったおかげだと思われます。
しかし、ここで安住し、又は満足するには、私たちが置かれた状況が決して容易ではありません。
我々は今まで経験したことのない国際貿易·通商秩序の再編と人工知能大転換の波の前で、国家生存を模索しなければならない絶体絶命の危機に瀕しています。
変化を読めず、人の後について行くだけなら、果てしなく淘汰されるでしょうが、変化を先導し、半歩先に進めば、無限の機会を享受することができます。
農耕社会から産業社会へ、産業社会から情報社会へと転換してきたように、人工知能社会への転換は避けられない必然です。
産業化時代には1日遅れると1ヶ月遅れ、情報化時代には1日遅れると1年遅れになりますが、人工知能時代には1日遅れると1世代遅れになります。
残念なことに、前政権は千金のような時間を浪費するだけでなく、R&D予算まで大幅に削減し、過去に退行しました。
出発が遅れただけに、今からでも不断に速度を上げて先発走者に追いつかなければ、私たちにもチャンスが生まれないでしょう。
朴正煕大統領が産業化の高速道路を敷き、金大中大統領が情報化の高速道路を作ったように、これからは人工知能時代の高速道路を構築し、跳躍と成長の新しい未来を切り拓かなければなりません。
政府が用意した2026年予算案は、人工知能時代を切り拓く大韓民国の最初の予算です。
政府予算はすべて国民が納めた税金であり、その税金に国民一人一人の汗と涙がにじんでいるだけに、ただの一銭の予算も無駄にしないために努力しました。
未来に備えるために必ず必要な予算は果敢に編成するものの、不要だったり急を要しない予算は大幅に削減したということを申し上げます。
低成果·低効率支出を含め歴代最大規模である27兆ウォンの支出を削減し、すべての内訳を透明に公開して国民がきちんと監視し主権を行使できるようにしました。
政府は2026年の総支出を今年に比べて8.1%増加した728兆ウォンに編成しました。
人工知能時代、未来成長と財政の持続可能性を共に考慮した戦略的投資であるだけに、国会の積極的な協力をお願い申し上げます。
これからは来年度予算案の重点方向について説明いたします。
第一に、「人工知能時代」を切り開くための投資を大幅に拡大し、成長の土台を固めます。
「人工知能3大強国」に跳躍するための大転換に総額10兆1000億ウォンを編成しました。 これは今年の予算3兆3000億ウォンより3倍以上増えた規模です。
このうち2兆6000億ウォンは産業·生活·公共の全分野の人工知能導入に投入し、人材養成とインフラ構築に7兆5000億ウォンを投入することにしました。
まず、フィジカルAI先導国家を達成するために、国内の優れた製造能力とデータを活用して重点事業に集中投資します。
ロボット、自動車、造船、家電·半導体、ファクトリーなど主要産業分野を中心に人工知能大転換を迅速に実現するため、今後5年間で約6兆ウォンを投入します。
この予算で地域特化産業と連携したフィジカル人工知能地域拠点を広域別に造成し、大規模なR&D·実証推進を通じて人工知能基盤の地域革新を促進します。
バイオヘルス、住宅·物流など生活密接型製品300種の迅速な人工知能適用を支援し、福祉·雇用、納税、新薬審査などを中心に公共部門の人工知能導入を拡散します。
次に、人材養成と中核インフラの構築にも果敢に投資します。
人工知能競争力の強化のための高級人材1万1000人を養成し、世代別オーダーメード型教育を通じて国民の誰もが人工知能を主導的に活用できるよう支援します。
人工知能時代の競争力を左右する核心部品である高性能GPU1万5000枚を追加購入し、政府目標である3万5000枚を早期に確保します。
NVIDIAでGPU26万枚を韓国に供給することにしただけに、国内の民間企業がGPUを確保するのにも困難はないでしょう。
人工知能·コンテンツ·防衛産業など先端戦略産業分野の核心技術開発のためのR&D投資も、過去最大規模の35兆3000億ウォンで、19.3%拡大編成しました。
今後5年間、150兆ウォンの国民成長ファンドを造成し、未来成長の種である先端戦略産業の育成を図り、成長の恩恵を国民が共に享受できるようにします。
人工知能時代には文化の重要性が今よりはるかに大きくならざるを得ません。世界が注目する韓国文化の力をさらに育てるために、K-カルチャーへの投資も惜しみません。
K-コンテンツファンドの出資規模を2000億ウォン拡大して文化コンテンツ産業に投資し、青年クリエイターが生計負担なく創作活動だけに専念できるよう支援します。
韓流と連携したK-フード·K-ビューティーのブームアップのため、輸出バウチャーと融資支援を大幅に拡大し、生産·販売·流通などバリューチェーンの全段階で支援を強化していきます。
人工知能技術は防衛産業の版図も変えています。
先端技術を保有したスタートアップの発掘とR&D投資により、防衛産業をAI時代の主力製造業として育成し、防衛産業4大強国の足場を築きます。
そのために来年度の国防予算を今年より8.2%増額された約66兆3000億ウォンに編成しました。
通常兵器体系を人工知能時代にふさわしい最先端の兵器体系に再編し、国軍を最精鋭のスマート強軍に迅速に転換して国防力を画期的に強化し、韓国の念願である自主国防を確実に実現します。
北韓の年間GDPの1.4倍に達する国防費を使い、世界第5位の軍事力と評価される韓国が国防を外部に依存するというのは、韓国国民のプライドの問題ではないでしょうか。
第二に、脆弱階層の生活を厚く保護し、国民の生命と安全を堅固に守ります。
新しい技術の発展は人類の生活の質の向上に寄与しますが、一方では格差が大きくなる影を落とすこともあります。
時代変化の衝撃を最も早く、最も大きく受ける社会的弱者と脆弱階層を保護することは、国家の基本責務であります。
低所得層の安定的な所得基盤づくりのために基準中位所得を歴代最大の6.51%引き上げ、生計給与を4人世帯基準で毎月200万ウォン以上支援するようにします。
発達障害者の週間活動サービスの支援人員を拡大し、障がい者の働き口を大幅に拡充して自立と社会参加の土台を強固にします。
各種事故や災害·災難から国民の安全を確保することにも万全を期します。
これ以上、職場で怪我をしたり命を落とすことがあってはなりません。
勤労監督官を2000人増員し、「仕事場守り手(일자리지킴이)」を新設して労災事故発生に積極的に対処します。 建設·造船業などの労災頻発業種は現場を常時点検するようにします。1万7000ヶ所の零細事業場と建設現場には安全施設の拡充も支援します。
災害·災難予防及び迅速対応に前年に比べて1兆8000億ウォンを増額した総額5兆5000億ウォンを編成しました。
これからは国民皆が生計と生命の危機の前に一人残されない、基本が丈夫な社会を作ってまいります。
根本的には韓半島の平和定着のために最善を尽くします。平和が揺らぐと、民主主義も経済も国民の安全も脅かされるしかありません。
南北間の信頼回復と対話協力の基盤づくりに向けて、大胆かつ大乗的な努力を傾けてまいります。
休戦ライン一帯での軍事的緊張緩和への努力を続け、交流協力(E)、関係正常化(N)、非核化(D)による「ENDイニシアチブ」で平和共存共同成長の韓半島の新しい時代を確実に切り拓いていきます。
最後に、生涯周期別のきめ細かな支援と共に均衡発展にも積極的に取り組んでまいります。
人工知能時代には皆が主役に、すべての地域が中心にならなければなりません。
まず、年齢別に最適化された支援を通じて人口構造の変化に積極的に対応します。
出生率の反騰のために児童手当の支給年齢を7歳から2026年8歳以下まで拡大し、任期内に12歳以下まで増やしていきます。
青年未来積金を新設して低所得青年が貯蓄をする場合、政府が最大12%をマッチング積み立て、青年の資産形成も支援します。
日常生活に困難を経験している高齢者の方々が、暮らしていたところで不便なく老後を過ごせるよう「地域社会統合世話」を全国に拡散し、高齢者の働き口も110万人から115万人に拡大して社会参加機会を広げます。
国民の生活費負担を減らすために公共交通定額パスを導入し、交通費負担も大幅に下げるつもりです。
経営安定バウチャーの支給と24兆ウォン規模の地域愛商品券の発行で、困難に直面している小商工人への支援も確実にします。
政府は今回の予算案を編成するにあたり、首都圏の1極体制で固まった現在の構図を克服し、地域が成長の中心となって5極3特の新時代を切り拓くよう、地方優待財政原則を電撃導入しました。
首都圏集中緩和と国土均衡発展のために、首都圏から距離が遠いほど、より厚く支援するように設計しました。
その一環として児童手当と老人働き口など7つの財政事業を、非首都圏地域でより多くの支援が受けられるように設計しました。
その他にも財政が伴う国家事業を施行する時には地方優先、地方優待を持続的に拡大していきます。
人口減少地域の住民には月15万ウォンの農漁村基本所得を支給します。
地域戦略産業と連携し、拠点国立大学を地·産·学·研協力のハブとして育成し、学部·大学院·研究所を包括するパッケージ型の支援体系を構築します。
地方政府が条件に合わせて自ら事業を決定できる包括補助規模も10兆6000億ウォンに3倍ほど大幅拡大し、地方政府行政の自律性を確実に向上させました。
大韓民国の今日を築いてきた誇らしい国民の皆様、そして国会議長と国会議員の皆様。
来年は「人工知能時代」を開き、大韓民国の新しい百年を準備する歴史的な出発点になると思います。
近づく未来が絶望と不安があふれる世の中ではなく、希望と機会で充満できるように一緒に努力していけば良いと思います。
私は我が国民の底力を信じております。ですので、自信があります。
戦争の廃墟の中で漢江の奇跡を成し遂げ、金集め運動でIMF通貨危機を克服した我が国の国民が力を合わせるなら、できないことは何もありません。
産業化と情報化を成功裏に成し遂げたように、偉大な大韓国民とともに「人工知能時代」の扉を開きます。
大韓民国の未来のために、政府は開かれた姿勢で国会の提案に耳を傾け、良い代案はいつでも受け入れます。
たとえ与野党の立場の違いは存在し、このように残念な現実も表れていますが、国民と国のための真心は変わらないと信じております。
今回の予算案が法定期限内に通過し、大韓民国が新しい未来に進むことができるよう、超党的な協力をお願い申し上げます。
2026年の予算案が緻密な審査を経て迅速に確定されることを期待します。ありがとうございます。

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