尹錫悦大統領弾劾審判決定文全文(1) + 決定文にある法律条文

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憲法裁判所 
決定 

事件 2024憲ナ8大統領(尹錫悦)弾劾
請求人 国会 
被請求人 大統領尹錫悦
宣告日時 2025. 4. 4. 11:22

主文

被請求人 大統領尹錫悦を罷免する。

理由

1. 事件概要

 A. 事件の発端

被請求人は2024.12.3.22:27頃、大統領室で国民向け談話を通じて非常戒厳を宣布した(以下2024.12.3.非常戒厳を「この事件の戒厳」という)。 国民向け談話の内容は「大韓民国は野党の弾劾と特別検事、予算削減などで国政が麻痺した状態であり、北朝鮮共産勢力の脅威から自由大韓民国を守護し、憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する」というものだった(以下「第1次国民向け談話」という)。被請求人は陸軍参謀総長(以下、各行為当時の職責を記載する)の
朴安洙(パク·アンス)を戒厳司令官に任命し、朴安洙は同日23:23頃戒厳司令部布告令第1号(以下「この事件の布告令」という)を発令した。

2024.12.4.01:02頃、第418回国会(定期会)第15次本会議で朴賛大議員など170人が発議した非常戒厳解除要求決議案が在席190人のうち賛成190人で可決された。 被請求人は2024.12.4.04:20頃、大統領室で非常戒厳を解除するという内容の国民向け談話を発表し、同日04:29頃、国務会議でこの事件の戒厳解除案が議決された。


 B. 国会の被請求人に対する弾劾訴追議決及び弾劾審判請求

 (1) 2024.12.7. 1次弾劾訴追案の投票不成立と被請求人の追加国民向け談話

被請求人のこの事件の戒厳宣布と関連して2024.12.4.国会で被請求人に対する弾劾訴追案(以下「1次弾劾訴追案」という)が発議され、同月7.被請求人は「戒厳により国民に不安と不便をかけた点に謝罪し、任期を含め政局安定方案を国民の力に一任する」という趣旨の国民向け談話を発表した。 2024.12.7.第418回国会(定期会)第17次本会議で1次弾劾訴追案に対する表決を実施したが、議決定足数不足で投票が不成立した。

2024.12.12.被請求人は再び国民向け談話を発表したが、談話の要旨は次の通りである。

『① 巨大野党の弾劾乱発、特検法案発議などで国政が麻痺し、国家危機状況に直面した。② 巨大野党は刑法のスパイ罪条項の改正を妨害し、国家保安法の廃止も試みるなど、国家安保と社会安全まで脅かしている。③ 巨大野党が検察と警察の来年度の特別経費·特活費の予算を0ウォンに削減し、他の予算も大幅に削減するなど、国政が麻痺し、社会秩序が撹乱され、行政と司法の正常な遂行が不可能である。④ 選挙管理委員会に対する国家情報院の電算システム点検時、いくらでもデータ操作が可能でファイアウォールも事実上ないも同然だという事実を知り、国防部長官に選挙管理委員会電算システムを点検するよう指示したのである。 ⑤ 現在の国政麻痺状況を社会撹乱による行政·司法の国家機能崩壊状態と判断し戒厳令を発動したが、その目的は国民にこのような状況を知らせこれを止めるよう警告することであった。⑥ 国会に兵力を投入した理由は戒厳宣言放送を見た国会関係者と市民が大挙集まることに備えて秩序維持をするためであり、国会を解散させたり機能を麻痺させようとしたのではない。⑦ 巨大野党が偽りで弾劾を扇動する理由は、党代表の有罪判決が迫ると、大統領弾劾を通じてこれを回避し、早期大統領選を行おうとすることである。⑧ 大統領の非常戒厳宣言権の行使は、司法審査の対象にならない統治行為であり、国会の解除要求だけで統制できる。』


 (2) 2024.12.14. 弾劾訴追議決及び弾劾審判請求

朴賛大(共に民主党院内代表)、黄雲夏(祖国革新党院内代表)、天·ハラム(改革新党院内代表)、尹鍾五(進歩党院内代表)、龍慧仁(基本所得党院内代表)、韓昌旼(社会民主党院内代表)など190人の国会議員がこの事件戒厳と関連して被請求人がその職務執行において憲法や法律に違反したという理由で2024.12.12.大統領(尹錫悦)弾劾訴追案(以下「この事件の弾劾訴追案」という)を発議した。 国会は2024.12.14.第419回国会(臨時会)第4次本会議でこの事件の弾劾訴追案を在籍議員300人中204人の賛成で可決し、訴追委員は同日憲法裁判所法第49条第2項により訴追議決書の正本を憲法裁判所に提出し被請求人に対する弾劾審判を請求した。

 C. 弾劾訴追事由及び請求人の弁論要旨

 (1) この事件の戒厳の宣布

被請求人は憲法及び戒厳法が定めた実体的・手続き的要件を満たしていないこの事件の戒厳を宣布したことで、憲法第5条第2項、第7条第2項、第74条、第77条第1項・第4項、第82条、第89条第5項、戒厳法第2条第2項・第5項・第6項、第3条、第4条、第5条第1項、第11条第1項などを違反した。

 (2) 国会に対する軍警の投入

被請求人が危険なものであるヘリ、軍用車両、銃器で武装した軍隊と警察を動員してガラス窓を割って国会建物の内に侵入し、国会議員及び国会職員などの国会出入り及び本会議場進入を防ぎ、暴行・威嚇するようにした行為、国家議長の禹元植・共に民主党代表の李在明・国民の力代表の
韓東などの逮捕を試みた行為は憲法第1条、第5条第2項、第7条、第8条、第41条第1項、第49条、第66条、第74条、第77条第5項などを違反したものである。

 (3) この事件の布告令発令

被請求人は戒厳司令官を通じてこの事件の布告令を発令することにより憲法第5条第2項、第7条第2項、第8条、第14条、第15条、第21条、 第33条、 第41条、 第44条、第49条、 第74条などを違反した。

 (4) 中央選挙管理委員会などに対する押収・捜索

被請求人は2024.12.3.軍隊を中央選挙管理委員会(以下選挙管理委員会は「選管委」、中央選挙管理委員会は「中央選管委」という)、世論調査花などに投入して中央選管委庁舎などを占領した後、当直者の携帯電話を押収してサーバーを撮影するようにし、2024.12.4.出勤する職員に対する逮捕及び拘禁計画を立てたが、これは憲法第77条第3項、戒厳法第9条第1項、令状主義、選管の独立性などを違反又は侵害したものだ。

 (5) 法曹人に対する逮捕指示

被請求人は元最高裁判所長・金命洙、元最高裁判官・権純一
など法曹人に対する逮捕指示をし、憲法第12条第3項、第101条、第105条、第106条、権力分立の原則、法治主義原則などを違反した。

 (6) 憲法及び法律違反の重大性

被請求人の非常戒厳宣布権の乱用及びそれに付随した行為は、国家の存立を危うくした憲法と法律の重大な違反に当たる。 被請求人は国会を無力化させる目的でこの事件の戒厳宣布をし、国会を封鎖して国会議員などを逮捕しようとし、国軍を自身の利益のために動員したところ、国民の信任に対する裏切りが国政を担当する資格を喪失するほどに至った。

2. 審判対象

この事件の審判対象は、大統領尹錫悦が職務執行において憲法や法律に違反したかどうか、及び罷免決定を宣告するかどうかである。

3. 適法要件の判断

 A. 司法審査の可能性

被請求人は、大統領の非常戒厳宣布行為は高度の統治行為であり、司法審査の対象ではないため、この事件の弾劾審判請求が不適法だと主張する。

大統領の戒厳宣布権は戦時·事変またはこれに準ずる国家非常事態において兵力として軍事上の必要に応じる又は公共の安寧秩序を維持する必要がある時に発動される国家緊急権であり、その行事に大統領の高度な政治的決断を要すると見ることができる。

しかし、国家緊急権は平常時の憲法秩序による権力行使方法だけでは対処できない重大な危機状況に備えて憲法が重大な例外として認めた非常手段であるため、憲法が定めた国家緊急権の発動要件·事後統制及び国家緊急権に内在する本質的限界は厳格に遵守されなければならない(憲法裁2015.3.26. 2014憲ガ5参照)。戒厳の宣布に関しては、憲法第77条及び戒厳法でその要件と手続き、事後統制などについて規定しており、弾劾審判手続きは高位公職者が権限を乱用して憲法や法律に違反する場合、その権限を剥奪することで憲法秩序を守る憲法裁判であるという点を考慮すれば(憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1参照)、たとえこの事件の戒厳宣布が高度な政治的決断を要する行為であっても弾劾審判手続きでその憲法及び法律違反有無を審査できると見るのが相当である。

したがって、この事件の戒厳宣布行為が統治行為であるため、司法審査の対象になれないという被請求人の主張は受け入れられない。

 B. 法制司法委員会の調査手続きの缺に関する判断

 (1) 国会法第130条第1項は「弾劾訴追が発議された時は··· 本会議は議決で法制司法委員会に回付して調査させることができる」とし、弾劾訴追の発議がある時、その理由などに対して調査するかどうかを国会の裁量で規定している。 したがって、国会が法制司法委員会の調査なしにこの事件の弾劾訴追案を議決したからといって、その議決が憲法や国会法に違反したと見ることはできない(憲法裁2004.5.14. 2004憲ナ1;憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1;憲法裁2025.1.23. 2024憲ナ1参照)。

 (2) 被請求人は、国会法第130条第1項に定めた法制司法委員会の調査手続きを必須手続きと解釈しなければ、被請求人の防御権行使が難しくなるため、憲法上の適法手続き原則に違反するという趣旨で主張する。 ところが弾劾訴追手続きは国会と大統領という憲法機関の間の問題であり、国会の弾劾訴追議決によって私人として大統領個人の基本権が侵害されるのではない。国家機関が国民に対して公権力を行使する際に遵守しなければならない法原則として形成された適法手続き原則は、国家機関に対して憲法を守護しようとする弾劾訴追手続きに直接適用できないため(憲法裁2004.5.14. 2004憲ナ1;憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1参照)、被請求人のこの部分の主張を受け入れることはできない。

 (3) これに加えて被請求人は、国会が法制司法委員会の調査手続きを経ずに同事件の弾劾訴追案を議決したことは、大統領弾劾制度に対する憲法規定と趣旨、国会と大統領間の権力分立の原則に違反するという趣旨でも主張する。

憲法は弾劾訴追と関連して訴追対象者と訴追事由、弾劾訴追の要件及び弾劾訴追議決の効果、弾劾決定の効力について明示的に規定し(憲法第65条)、その他国会での訴追手続きについては規定せず立法に任せている。 このように我が国の憲法が行政府と司法府をけん制するための一つの手段として高位公職者に対する弾劾訴追権を国会に付与したこと自体が権力分立の原則の具現に該当すると見るべきなので、被請求人のこの部分の主張は受け入れられない。

(4) その他に被請求人は調査手続きを経ないことで訴追事由が不明確になり、それによって審判期間が延びることになって、被請求人の防御権行使が難しくなり法治国家原理の明確性原則に違反するという趣旨とも主張するが、これは調査手続きの欠缺で防御権行使が難しくなるという適法手続き原則への違反主張と事実上同一だと言えるので、この部分の主張もやはり受け入れない。

 C. 弾劾訴追案の反復発議に関する判断

 (1) 被請求人は、この事件の弾劾訴追案と同じ弾劾訴追案がすでに2024.12.7.国会本会議に上程・否決されたため、この事件の弾劾訴追案の議決が国会法第92条の一事不再議の原則に違反すると主張する。

国会法第92条は「否決された案件は同じ会期中に再発議し、又は提出することができない」として一事不再議の原則を宣言している。ここで否決された案件の再発議及び提出ができない時期は同じ会期中に制限される。

この事件で見ると、1次弾劾訴追案は2024.12.7.第418回国会(定期会)第17次本会議でその表決が実施されたが、議決定足数不足で投票が不成立した。その後、この事件の弾劾訴追案が2024.12.12.第419回国会(臨時会)で発議され、同月14. 第419回国会(臨時会)第4次本会議でそれに対する表決が行われたことは先に見た通りである。

それなら、第419回臨時会の会期中に発議されたこの事件の弾劾訴追案は、第418回定期会の会期に投票不成立となった第1次弾劾訴追案と同じ会期中に再び発議された場合とは言えないので、この事件の弾劾訴追案の議決は国会法第92条に違反しない。

 (2) 一方、被請求人はこの事件の弾劾訴追案の議決が国会法第92条に違反しなくても、大統領の弾劾訴追要件を他の訴追対象者より厳格に規定した憲法に違反し、不適法だという趣旨で主張する。

憲法は第65条第2項で大統領に対する弾劾訴追要件を他の訴追対象者より加重して定めてはいるが、弾劾訴追案の発議回数や再発議の要件又はその制限に関しては定めていない。また、国会は憲法第65条第1項、第2項によって弾劾訴追の発議権と議決権を持っているため、弾劾訴追の発議が憲法や法律の規定に違反し、又は訴追権の乱用に至ったなどの特別な事情がない限り、単に大統領に対する弾劾訴追要件が厳しいという理由だけで弾劾訴追案の発議回数を1回に制限することは難しい。したがって、被請求人のこの部分の主張も受け入れられない。

 D. その他の主張に関する判断

 (1) 保護利益の欠陥に関する主張

被請求人はこの事件の戒厳が国会の解除要求で短時間内に解除され、これによる被害が発生しなかったので保護利益がし、この事件の弾劾審判請求が不適法だとも主張する。 

見てみると、この事件の戒厳が解除されたとしても、この事件の戒厳によってすでに発生したこの事件の弾劾事由を理由に被請求人に対する弾劾可否を審判する利益が否定されるとは見られないので、被請求人のこの部分の主張を受け入れない。

 (2) 刑法条の内乱罪などに関する訴追事由の撤回・変更に関する主張

一方、被請求人は、請求人がこの事件訴追議決書では被請求人のこの事件の戒厳宣布をはじめとする一連の行為に対して刑法上の内乱罪(第87条・第91条)など刑法違反行為で構成したが、この事件の弾劾審判請求以後にこれを別途の議決手続きを経たり「訴追事実変更書」等を提出せずに憲法違反行為で包摂して主張することは訴追理由の撤回ないし変更に該当し、この事件の弾劾審判請求が不適法だという趣旨とも主張する。

国会が弾劾審判を請求した後、別途の議決手続きなしに訴追事由を追加したり、既存の訴追事由と同一性が認められない程度に訴追事由を変更することは許されない(憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1;憲法裁2025.1.23. 2024憲ナ1参照)。ところが、憲法裁判所は訴追議決書でその違反を主張する「法規定の判断」については原則的に拘束を受けず、請求人がその違反を主張した法規定以外の他の関連法規定に基づいて弾劾の原因となった事実関係を判断することができるので(憲法裁2004.5.14 2004憲ナ1;憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1参照)、同一の事実に対して単純に適用法条文を追加·撤回·変更することは「訴追理由」の追加·変更に該当しない。みると、請求人が刑法違反行為で構成した事実関係を憲法違反で包摂することは訴追議決書に記載した基本的な事実関係は同一に維持しながら、その違反を主張する法条文を撤回または変更することに過ぎないので、上記の「許されない訴追事由の撤回ないし変更」に該当するとは見られず、これを前提とした特別な手続きを経なければならないとも見難い。

また、被請求人は訴追事由の撤回ないし変更に対する決議がなければ当初の訴追議決書の内容どおり判断しなければならないとも主張するが、訴追議決書中の「法規定の判断」に関して憲法裁判所が拘束されないことは先に見た通りである。

したがって、被請求人のこの部分の主張は受け入れられない。

 (3) 定足数未達に関する主張

被請求人は、この事件の弾劾訴追案の訴追事由のうち、刑法上の内乱罪関連の部分がなかったとすれば、残りの訴追事由である非常戒厳の宣布部分だけでは在籍国会議員の3分の2の賛成を得ることが難しかったことが明白であるため、この事件の弾劾訴追議決が定足数に達しておらず、この事件の弾劾審判請求が不適法だと主張する。

しかし、この事件の弾劾訴追案が国会で在籍議員300人のうち204人の賛成で可決された事実は、先に見た通りである。 上記の主張は被請求人の仮定的主張に過ぎず、これを客観的に裏付ける根拠もないため、 これを受け入れない。


 (4) 弾劾訴追権の乱用に関する主張

 (a) 被請求人はこの事件の弾劾訴追議決が法制司法委員会の調査手続きを欠缺して国会第130条第1項に違反し、一事不再議の原則を規定した同法第92条に違反し、戒厳が解除され保護利益を欠く状態で行われたので弾劾訴追権の乱用に該当すると主張する。しかし上記のようにこの事件の弾劾訴追案の議決が国会法第130条第1項や第92条に違反したり審判の利益が欠缺しているとみなせないので、これを前提とする弾劾訴追権乱用の主張を受け入れられない。

 (b) 被請求人は国会議席の過半数を占めた野党が大統領の職務遂行を停止・罷免させた後、大統領の地位を奪取するために弾劾訴追権を乱用したものだと主張する。

しかしこの事件の弾劾訴追案の議決過程で憲法と法律に定めた手続きが遵守され、被訴追者の憲法ないし法律違反行為が一定の水準以上疏明されたので、該当弾劾訴追議決の主要な目的はそれに対する被訴追者の法的責任を追及し、同種の違反行為の再発を予防することで憲法を守護・維持するためのものとみなすべきである。たとえ弾劾訴追の議決に一部の政治的目的や動機が内包されているとしても、このような事情だけで弾劾訴追権が乱用されたとは言えない(憲法裁2025. 1. 23. 2024憲ナ1参照)。

したがって、この事件の弾劾審判請求が請求人が訴追裁量を逸脱し、弾劾訴追権を乱用したものだという被請求人の主張は受け入れない。

 E. 小結

この事件の弾劾審判請求は適法である。

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適法憲法・法律条文
大韓民国憲法
第1条 第1項 大韓民国は民主共和国である。
第1条 第2項 大韓民国の主権は国民にあり、すべての権力は国民から生じる。
第5条 第2項 国軍は国家の安全保障及び国土防衛の神聖な義務を遂行することを使命とし、その政治的中立性は、これを遵守する
第7条 第1項 公務員は国民全体に対する奉仕者であり、国民に対し責任を負う。
第7条 第2項 公務員の身分と政治的中立性は、法律の定めるところにより、これを保障する。
第8条 第1項 政党の設立は自由であり、複数政党制は、これを保障する。
第8条 第2項 政党はその目的・組織及び活動が民主的でなければならず、国民の政治的意思形成に参与するために必要な組織を有しなければならない。
第8条 第3項 政党は法律の定めるところにより国家の保護を受け、国家は法律の定めるところにより政党の運営に必要な資金を補助することができる。
第8条 第4項 政党の目的又は活動が民主的基本秩序に違背するときは、政府は、憲法裁判所にその解散を提訴することができ、政党は憲法裁判所の審判により、これを解散する。
第12条 第3項 逮捕·拘束·押収又は捜索を行うときは、適法な手続きに従い、検事の申請により法官の発布した令状を提示しなければならない。但し、現行犯人である場合及び長期三年以上の刑に該当する罪を犯し、逃避又は証拠隠滅のおそれがあるときは、事後に令状を請求することができる。
第14条 すべての国民は、居住·移転の自由を有する。
第15条 すべての国民は、職業選択の自由を有する。
第21条 第1項 すべての国民は、言論·出版の自由及び集会·結社の自由を有する。
第21条 第2項 言論・出版に対する許可制又は検閲及び集会・結社に対する許可制は、これを認めない。
第21条 第3項 通信・放送の施設基準及び新聞の機能を保障するために必要な事項は、法律でこれを定める。
第21条 第4項 言論·出版は、他人の名誉若しくは権利又は公衆道徳若しくは社会倫理を侵害してはならない。言論・出版が他人の名誉又は権利を侵害したときは、被害者は、これに対する被害の賠償を請求することができる。
第33条 第1項 勤労者は勤労条件の向上のため自主的な団結権·団体交涉権及び団体行動権を有する。
第33条 第2項 公務員である勤労者は法律の定める者に限り、団結権·団体交涉権及び団体行動権を有する。
第33条 第3項 法律が定める主要防衛産業体に従事する勤労者の団体行動権は、法律の定めるところによりこれを制限し、又は認めないことができる。
第41条 第1項 国会は国民の普通·平等·直接·秘密選挙により選出された国会議員で構成する。
第41条 第2項 国会議員の数は法律でこれを定めるが、二百人以上とする。
第41条 第3項 国会議員の選挙区及び比例代表制その他選挙に関する事項は、法律でこれを定める。
第44条 第1項 国会議員は、現行犯人である場合を除いては、会期中国会の同意なく逮捕又は拘禁されない。
第44条 第2項 国会議員が会期前に逮捕又は拘禁されたときには、現行犯人でない限り、国会の要求があれば、会期中釈放される。
第49条 国会は憲法又は法律に特別な規定がない限り、在籍議員の過半数の出席及び出席議員の過半数の賛成で議決する。可否同数のときは、否決されたものとみなす。
第65条 第1項 大統領·国務総理·国務委員·行政各部の長·憲法裁判所裁判官·裁判官·中央選挙管理委員会委員・監査院長・監査委員その他法律の定める公務員がその職務執行において憲法又は法律に違背したときは、国会は弾劾の訴追を議決することができる。
第65条 第2項 第1項の弾劾訴追は国会在籍議員三分の一以上の発議がなければならず、その議決は、国会在籍議員の過半数の賛成がなければならない。但し、大統領に対する弾劾訴追は、国会在籍議員の過半数の発議及び国会在籍議員三分の二以上の賛成がなければならない。
第66条 第1項 大統領は国家の元首であり、外国に対し国家を代表する。
第66条 第2項 大統領は国家の独立·領土の保全·国家の継続性及び憲法を守護する責務を負う。
第66条 第3項 大統領は祖国の平和的統一のための誠実なる義務を負う。
第66条 第4項 行政権は大統領を首班とする政府に属する。
第74条 第1項 大統領は、この憲法及び法律の定めるところにより国軍を統帥する。
第74条 第2項 国軍の組織と編成は、法律でこれを定める。
第77条 第1項 大統領は戦時·事変又はこれに準じる国家非常事態において兵力により軍事上の必要に応じ、又は公共の安寧秩序を維持する必要があるときは、法律の定めるところにより、戒厳を宣布することができる。
第77条 第3項 非常戒厳が宣布されたときは、法律の定めるところにより、令状制度、言論·出版·集会·結社の自由、政府や法院の権限について、特別な措置をすることができる。
第77条 第4項 戒厳を宣布したときは、大統領は、遅滞なく国会に通告しなければならない。
第77条 第5項 国会が在籍議員の過半数の賛成により、戒厳の解除を要求したときは、大統領は、これを解除しなければならない。
第82条 大統領の国法上の行為は、文書をもって行い、この文書には、国務総理及び関係国務委員が副署する。軍事に関するものも、また同様とする。
第89条 次の事項は、国務会議の審議を経なければならない。
第89条 第5号 大統領の緊急命令・緊急財政経済処分及び命令又は戒厳とその解除
第101条 第1項 司法権は、法官で構成される法院に属する。
第101条 第2項 法院は、最高法院たる大法院と各級法院で組織する。
第101条 第3項 法官の資格は、法律でこれを定める。
第105条 第1項 大法院長の任期は、六とし、重任することができない。
第105条 第2項 大法官の任期は、六とし、法律の定めるところにより、再任することができる。
第105条 第3項 大法院長及び大法官ではない法官の任期は、10年とし、法律の定めるところにより、再任することができる。
第105条 第4項 法官の定年は、法律でこれを定める。
第106条 第1項 法官は、弾劾又は禁錮以上の刑の宣告によらなければ、罷免されず、懲戒処分に寄らなければ停職·減俸その他不利な処分を受けない。
第106条 第2項 法官が重大な心身上の障害により職務を遂行することができないときは、法律の定めるところにより、退職させることができる。

戒厳法
第2条 第2項 非常戒厳は大統領が戦時·事変又はこれに準ずる国家非常事態の時、敵と交戦状態にあったり社会秩序が極度に撹乱され、行政及び司法機能の遂行が顕著に困難な場合に軍事上の必要に応じ、又は公共の安寧秩序を維持するために宣布する。
第2条 第5項 大統領が戒厳令を宣布又は変更しようとする時には、国務会議の審議を経なければならない。
第2条 第6項 国防部長官又は行政安全部長官は、第2項又は第3項に該当する事由が発生した場合には、国務総理を経て大統領に戒厳の宣布を建議することができる。
第3条 大統領が戒厳を宣布するときは、その理由、種類、施行日時、施行地域及び戒厳司令官を公告しなければならない。
第4条 第1項 大統領が戒厳令を宣布した時は、遅滞なく国会に通告しなければならない。
第4条 第2項 第1項の場合に国会が閉会中の時は、大統領は遅滞なく国会に集会を要求しなければならない。
第5条 第1項 戒厳司令官は、現役の将官級将校のうち国防部長官が推薦した者を国務会議の審議を経て大統領が任命する。
第9条 第1項 非常戒厳地域で戒厳司令官は軍事上に必要な時には逮捕·拘禁·押収·捜索·居住·移転·言論·出版·集会·結社又は団体行動に対して特別な措置をすることができる。 この場合、戒厳司令官は、その措置内容を予め公告しなければならない。
第11条 第1項 大統領は、第2条第2項または第3項による戒厳状況が平常状態に回復又は国会が戒厳の解除を要求した場合には、遅滞なく戒厳を解除し、これを公告しなければならない。

憲法裁判所法
第49条 第2項 訴追委員は、憲法裁判所に訴追議決書の正本を提出して弾劾審判を請求し、審判の弁論で被請求人を尋問することができる。

国会法
第92条 否決された案件は同じ会期中に再発議したり提出することはできない。
第130条 第1項 弾劾訴追が発議された時には議長は発議された後、初めて開議する本会議に報告し、本会議はこれを議決で法制司法委員会に回付して調査させることができる。

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