尹錫悦大統領弾劾審判決定文全文(補足意見) + 言及された法条文

12. 裁判官李美善、裁判官金炯枓の補足意見

私たちは、後述するように、弾劾審判手続きの性格と弾劾審判手続きと刑事訴訟手続きの違い、迅速な手続き進行の必要性などを総合的に考慮すれば、弾劾審判手続きで伝聞法則に関する刑事訴訟法条項らを緩和して適用することができると見ることが憲法裁判所法第40条の趣旨に合致すると考えるので、次の通りに意見を述べる。

 A. 憲法裁判所法第40上の意味

憲法裁判所法第40条は憲法裁判所の審判手続きに関して、憲法裁判所法に特別な規定がある場合を除けば、憲法裁判の性質に反しない限度で民事訴訟に関する法令、刑事訴訟に関する法令、行政訴訟法など、他の訴訟手続きに関する法令を準用するよう規定している。憲法裁判所法や審判に関する規則に手続き進行規定がないため、憲法裁判の進行に支障が生じた場合に憲法裁判の機能に障害が生じる可能性があるが、憲法裁判所法第40条はこのような場合に他の訴訟手続きに関する法令を準用するようにし、不十分な手続き進行規定を保管しているのである(憲法裁2014.2.27. 2024憲マ7参照)。

しかし一方で、憲法裁判所法第40条は他の訴訟手続きに関する法令を包括的・一般的に準用する形式を取りながらも、「憲法裁判の性質に反しない限度」で準用するようにすることで、準用の限界を明らかにするとともに、憲法裁判の特性が反映されるようにしている。

ここで憲法裁判の性質に反しない場合とは、他の訴訟手続に関する法令の準用が憲法裁判の固有な性質を毀損しない場合を言い、憲法裁判の性質に反するかどうかは該当審判手続きの目的と性質、準用手続き及び準用対象の性格などを総合的に考慮し、憲法裁判所が具体的・個別的に判断すべきであるが、具体的な手続きで特定の法令の準用有無が憲法裁判の性質に反するかどうかに対する判断は憲法裁判所の固有権限に属する(憲法裁2024.2.27. 2014憲マ7参照)。したがって、憲法裁判所は該当審判手続きの目的と特性などを考慮し、他の訴訟手続に関する法令の準用有無、準用の範囲を呼び程度などを決定できると見るのが妥当である。

弾劾審判手続きの場合、憲法裁判所法第40条第1項第2文、第2項によって刑事訴訟に関する法令が優先的に適用されるが、このときも「弾劾審判の性質に反しない限度」で刑事訴訟に関する法令が準用される。憲法裁判所は弾劾審判の目的と機能、準用有無が問題になる条項の性格などを総合的に考慮して該当条項が弾劾審判の性質に反するかどうかを判断しなければならないが、特定条項の準用有無は結局、具体的な法律解釈に関する問題である(憲法裁2014.2.27. 2014憲マ7参照)。

 B. 刑事訴訟法上の伝聞法則の準用問題

(1) 憲法裁判所法第40条第1項第2文、第2項が弾劾審判手続きにおいて刑事訴訟に関する法令を優先的に準用するようにした趣旨は、弾劾審判手続きが被請求人を公職から罷免する重大な結果を招き、刑事訴訟手続きを通じて弾劾事由を明らかにすることが被請求人の手続き的基本権を忠実に保障するようになるという点にあると見ることができる。

しかし、弾劾審判手続きは高位公職者の憲法ないし法律違反有無と公職からの罷免可否を審判対象とするだけで、刑事上の責任有無を審判対象としない点で最も強力な公権力である国家刑罰権を実現する刑事訴訟手続きとは本質的に違いがある。

刑事訴訟手続きは検査の公訴提起で開始され、このとき被疑者は被告人という訴訟主体としての地位を持つようになるが、捜査手続きで被疑者は強制捜査権を持つ検査の捜査対象に過ぎず、そのような捜査手続での地位が事実上に刑事訴訟手続きにまでつながり、検査と対等な訴訟主体としての被告人の法的地位が形式的なものにとどまる可能性が存在する。このように捜査手続きが刑事訴訟手続きにつながって発生する当事者地位の対等性問題は、刑事訴訟手続きに特有なものであり、このような点も刑事訴訟手続きを弾劾審判手続きと区別する重要な特徴と言える。

弾劾審判手続きに刑事訴訟に関する法令の中で特定条項を準用するかどうかを決めるときは、このような弾劾審判手続きと刑事訴訟手続きの違いを考慮しなければならない。

(2) 刑事訴訟法は伝聞法則を採択し、伝聞証拠の証拠能力を原則的に否定しながら、一定の要件を満たした場合に例外的に証拠能力を認めている(刑事訴訟法第310条の2、第311条ないし第316条)。特に捜査機関が作成した被疑者尋問調書に対しては、その被疑者だった被告人がその内容を認めてこそ証拠能力を認定し、捜査機関が被告人でない者の陳述を記載した調書や捜査過程で被告人でない者が作成した陳述書に対しては、被告人の反対尋問が保障される場合に限って証拠能力を認めている(刑事訴訟法第312条第1項・第3項・第4項・第5項)。

被告人は刑事訴訟手続きで単純な処罰対象ではなく、手続きを形成・維持する当事者として、他の当事者である検査と対等な地位を持つ。しかし、検査が捜査権の発動で確保した陳述を成立の真正と任意性の認定だけで証拠として使用できるようにすれば、捜査対象に過ぎない被疑者の地位が刑事訴訟手続きにまでつながり、被告人は検査と対等な訴訟主体としての地位を保障されず、実質的な当事者対等がなされない恐れがある。これに対し、刑事訴訟法は被告人がその内容を認めず(被告人の陳述を記載した調書など)、被告人の反対尋問が保障されなければ(被告人でない者の陳述を記載した調書など)、信憑性有無の判断に先立ち、最初から証拠として使用できないようにしたことと言える。

しかし弾劾審判手続きは国会の訴追議決で開始されるところ、捜査手続きが刑事訴訟手続きにつながりながら発生する当事者地位の対等性問題は弾劾審判では発生する余地がなく、訴追事由と関連して被請求人に対する捜査が行われるといって、国会がこれに関与できないことは明白である。したがって、弾劾審判手続きでは被請求人の内容認定や反対尋問の保障なしに捜査機関が被請求人や事件関連者の陳述を記載した調書などを証拠として使用できるようにしても、刑事訴訟手続きのように実質的な当事者対等の問題が発生するとは見難い。ひいて、後述したように成立の真正と任意性が担保される場合に限って上記の調書などの証拠能力を認めるならば、そのような証拠能力の認定だけで被請求人に一方的に不利益な結果が発生するとも見難い。

また、弾劾訴追の議決を受けた者は弾劾審判があるときまでその権限行使が停止されるところ(憲法第65条第3項)、特に被請求人が大統領である場合、その権限行使の停止による国政空白と混乱が非常に大きいので、迅速な心理に必要性が強く求められる。しかし、弾劾審判手続きに伝聞法則を厳格に適用することになれば被請求人が証拠に不同意する場合、憲法裁判所が多数の証人を採択し、証人尋問を行わなければならないので、手続きの長期化を避けられない。9人の単一裁判部で構成される憲法裁判所の特性上、場合によっては反復的弁論更新、審理定足数の不足などで弾劾審判手続きの中断につながりかねない。

前述したような弾劾審判手続きの性格と、弾劾審判手続きと刑事訴訟法手続きの違い、迅速な手続き進行の必要性などを総合的に考慮すれば、弾劾審判手続きで伝聞法則に関する刑事訴訟法条項を必ず厳格的に適用すべきではなく、これを緩和して適用できると見ることが「弾劾審判の性質に反しない限度で」で刑事訴訟に関する法令を準用するようにした憲法裁判所第40条の趣旨に合致すると言える。

 C. この事件の場合

この事件で請求人は様々な陳述証拠を提出したが、刑事訴訟法上の伝聞法則を緩和して適用できるということを前提で各陳述証拠の証拠能力を調べる。

 (1) 捜査機関が作成した事件関連者に対する被疑者審問調書などの証拠能力

刑事訴訟法上の伝聞法則を緩和して適用できるとしても、成立の真正と任意性は担保されなければならない。したがって、捜査機関が作成した被請求人でない事件関連者たちに対する被疑者審問調書や陳述調書は、手続きの適法性が担保される調書、すなわち陳述過程が映像録画された調書又は陳述過程に弁護人が立会い、その弁護人が陳述過程に何の問題がなかったと確認した調書に対しては証拠として採択できると言えるだろう。憲法裁判所は憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1事件の弁論過程でこのような基準を明らかにし、これは後述したように2020.2.4.法律第16924号で刑事訴訟法第312条第1項が改正されたことと関係なく、依然として適用されるものとみなすべきである。

 (2) 関連刑事事件で共犯関係にある人たちに対する調書の証拠能力

(a) 2020.2 4.法律第16924号で改正された刑事訴訟法第312条第1項は、検査が作成した被疑者尋問調書は公判準備及び公判期日にその被疑者だった被告人又は弁護人がその内容を認定するときに限って証拠にすることができると規定し、検査が作成した被疑者尋問調書の証拠能力認定要件を検査以外の捜査機関が作成した被疑者尋問調書の証拠能力認定要件(刑事訴訟法第312条第3項)と一致させた。

刑事訴訟法第312条第1項で定めた「検査が作成した被疑者尋問調書」には、当該被告人に対する被疑者尋問調書だけでなく、当該被告人と共犯関係にある他の被告人や被疑者に対して検査が作成した被疑者尋問調書も含まれ(最高裁2023.6.1.宣告 2023ド3741判決参照)、これは検査以外の捜査機関が作成した被疑者尋問調書の場合も同様であるので(最高裁2009.10.15.宣告 2009ド1889判決参照)、被告人が自分と共犯関係にある人に対して検査又は司法警察官が作成した被疑者尋問調書の内容を認めない場合、これを証拠として採択できない。

(b) しかし、弾劾審判は高位公職者である被請求人がその職位によって付与された固有な義務と責任を考慮し、彼の職務遂行が憲法と法律に違反するのかを判断してその罷免可否を決定する手続きであるので、刑事裁判と同じく「共犯」の概念を想定し難い。したがって、被告人が自分と共犯関係にある人に対し、捜査機関が作成した被疑者尋問調書の内容を認めない場合、これを証拠として適用できないという刑事訴訟手続きでの伝文法則は、弾劾審判手続きにそのまま適用することができない。

それなら、関連の刑事事件で被請求人と共犯関係にある人々に対する被疑者尋問調書や陳述調書は、この事件の弾劾審判手続きではあくまでも検査又は司法警察官が「被請求人ではない人」の陳述を記載した調書に該当するので、刑事訴訟法第312条第1項・第3項ではなく、同条第4項を準用することが妥当である。しかし、上記の2020.2.4.刑事訴訟法改正の当時、刑事訴訟法第312条第4項は改正されなかったので、被請求人と関連刑事事件で共犯関係にある人に対する捜査機関作成の被疑者尋問調書又は陳述調書はたとえ被請求人がその内容を否認しても、その陳述過程が映像録画された調書又は陳述過程に弁護人が立会い、その弁護人が陳述過程に何の問題もなかったと確認した調書に対しては証拠として採択することが妥当である。

 (3) 国会会議録の証拠能力

国会の会議は公開が原則である(憲法第50条第1項本文)。これに従い、国会の会議でなされた陳述は本会議や委員会で議決としてこれを公開しないようにした場合など例外的な場合でない限り、通常的にインターネット意思中継システムや言論などを通じて生中継され、会議がそのまま録画された映像会議録も公開される。国会の会議録は調書ではなく速記で作成され、本会議の会議録には国会議長又は彼を代理する国会副議長などが、委員会の会議録には委員長又は彼を代理した幹事がそれぞれ署名・捺印する(国会法第69条第2項・第3項、第115条第2項・第3項)。発言者は発言の趣旨を変更しない範囲で会議録に書かれた字句の訂正を要求することができるが、この場合にも速記で作成した会議録の内容は削除できず、発言を通じて字句の訂正及び取り消しの発言をした場合には、その発言を会議録に書かなければならない。会議録は秘密維持や国家安全保障のために必要な場合でない限り、議員に配付し、一般人に配布する(国会法第71条、第117条第1項ないし第3項、第118条第1項)。
 

このように国会会議録は、その書面自体の性質と作成過程での法定された手続き的保障によって高度の任意性と記載の正確性など、手続き的適法性が担保されている。そして国会会議録には証言と関連した前後の発言が漏れなく記載され、陳述者が陳述に至るようになった経緯や雰囲気、陳述の脈略などを把握することができる。延いて、国会での陳述は公開された会議場で国会議員らによって検証・弾劾されるので、第3者が一方的にした陳述とも根本的な違いがある。

したがって、事件関連者の陳述を記載した国会会議録は、刑事訴訟法第315条第3号の「その他特に信用できる情況によって作成された文書」に準じて当然に証拠能力のある書類と見ることができる。

 D. 結論

以上の通り、弾劾審判手続きで伝聞法則に関する刑事訴訟法条項は緩和して適用できると見るのが妥当である。これに従い、この事件で請求人が提出した捜査機関作成の事件関連者に対する被疑者尋問調書又は陳述調書は、その手続きの適法性が担保される範囲で証拠として採択することができ、事件関連者の陳述を記載した国会会議録は刑事訴訟法第315条第3号の「その他特に信用できる情況によって作成された文書」に準じて証拠能力のある書類に該当する。

13. 裁判官金福馨、裁判官趙漢暢の補充意見

私たちはこの事件の弾劾審判請求が引用されるべきであるという法廷意見の結論に同意する。しかし、後述するように弾劾審判の重大性、被請求人の防御権保障などを考慮すれば、憲法裁判所がこれからは弾劾審判手続きにおいて刑事訴訟法上の伝聞法則をより厳格に適用する必要があるということを指摘しておこうと思う。

 A. 弾劾審判で伝聞法則に関する憲法裁判所の態度

(1) 憲法裁判所法は弾劾審判手続きに関して、憲法裁判の性質に反しない限度で刑事訴訟に関する法令などを準用するようにしており(憲法裁判所法第40条第1項)、刑事訴訟法の準用が弾劾審判の性質に反するかどうかは弾劾審判の目的と本質、罷免という効果の重大性、弾劾審判機関の間に被請求人の権限行使が停止される点などを考慮して憲法裁判所が具体的・個別的に判断しなければならない。

(2) 憲法裁判所は憲法裁2017.3.10. 2016憲ナ1決定以来、捜査機関が作成した事件関連者の被疑者尋問調書や陳述調書に対し、被請求人が同意しなかった場合でも手続き的適法性が担保される調書、すなわち陳述過程が映像録画され、又は陳述過程に弁護人が立会い、その弁護人が陳述過程に何の問題のなかったと確認した場合には、その証拠能力を認めている。また、国会会議録の場合、刑事訴訟法第315条第3号の「その他特に信用できる情況によって作成された文書」 とみなして証拠能力を認めている。このような証拠能力の認定要件は、憲法裁判所が刑事訴訟法上の伝聞法則を緩和して適用した結果と言える。

 B. 刑事訴訟法上の伝聞法則の厳格な適用の必要性

 (1) 弾劾審判手続きに「刑事訴訟法」の優先準用趣旨


弾劾審判の場合、刑事訴訟法を優先準用するようにした趣旨は弾劾審判が公職罷免という重大な結果をもたらす手続きである点、刑事訴訟手続きに従うことが被請求人の手続き的基本権乃至崩御権を充実に保障できるという点を考慮したものと考えられる。

 (2) 刑事裁判での公判中心主義傾向と反対審問機会の保障

刑事訴訟法は公判中心主義を徐々に強化し、伝聞法則を厳格に適用する方向に発展してきた。2007.6.1.改正された刑事訴訟法は「被告人でない者の陳述を記載した調書の証拠能力」の認定要件として「被告人の反対尋問機会の保障」を追加し(第312条第4項)、2020.2.4.改正された刑事訴訟法は「検査が作成した被疑者尋問調書」の証拠能力認定要件として「その被疑者だった被告人又は弁護人の内容認定」を規定し(第312条第1項)、被告人又は弁護人が公判廷で該当調書の記載内容が実際の事実と符号することを認めなければ、該当調書を証拠として採択できなくなった。これは被告人に不利な証拠に対し、反対尋問機会を認めることで、刑事訴訟手続きで公正な裁判を受ける権利を具現し(憲法裁2013.10.24. 2011憲バ79参照)、ひいては法廷でない所で作成された伝聞証拠に潜在された陳述の歪曲憂慮などを意識したものと見られる。特に陳述証拠はある事実を知覚し、これを覚えた後に再び表現して叙述する過程で誤りが介入する危険性があるという点で、反対尋問権の保障は刑事訴訟で陳述証拠の真実性と信用性を担保する主要な手段となっている。

 (3) 弾劾審判手続きの構図と運営

弾劾審判手続きは、基本的に国民の代議機関である国会が被請求人の法的責任を問い、被請求人がこれに対して防御する構図で構成される。このように請求人が訴追事由に対する主張と立証をし、被請求人がこれを反駁して証拠を弾劾しながら相互対立する構図で進行される弾劾審判手続きでは刑事訴訟手続きのように手続きの公正性を確保することが重要である。

また、弾劾審判は書面審理を原則とする違憲法律審判や憲法訴願審判(憲法裁判所法第30条第2項)とは違く、必要的弁論事件であり(同条第1項)、公開された審判廷で請求人と被請求人が言葉で事実と証拠を提出する方法で事件を審理することになる。弁論過程を通じて憲法裁判官が審判廷直接証拠を調査し、被請求人に意見陳述及び反対尋問の機会を付与することで公正な裁判の実現に寄与することができ、延いては憲法裁判の正当性と信頼性も高めることができる。したがって、事件の実体に対する心証の形成及び訴追事由の認定は、成る可く刑事訴訟手続きのように公開された裁判官の面前で直接調査した証拠をもとにし、伝聞証拠に対しては反対尋問の機会を保障することが望ましい。

 (4) 大統領弾劾審判の重大性と手続き的公正性確保の必要

大統領は、国民の直接選挙により選出された民主的政党制が最も大きい代議機関であり(憲法第67条第1項)、国家元首として外国に対して国家を代表し(第66条第1項)、国軍統帥権を持ち(第74条第1項)、5年の任期が保障される(第70条)。大統領に対する弾劾審判手続きは、このように憲法上重大な地位にある大統領に与えられた国民の信任と権限を任期中に剥奪するかどうかを決定する手続きで、罷免決定はその職務遂行の断絶による国家的損失と国政空白、国論の分裂現象による政治的混乱などを招く恐れがあり(憲法裁2004.5.14. 2004憲ナ1参照)、国家全体に影響を及ぼす。このような大統領弾劾審判の重大性と波及力に照らしてみても、弾劾審判は刑事訴訟手続きに準じて明確性と公正性を担保し、反対尋問を通じて不利な証拠に対する被請求人の防御権を十分に保障する必要がある。

 (5) 刑事裁判と証拠基準の不一致問題

弾劾審判手続きと民事・刑事裁判手続きは互いに別個の手続きであるため、互いに独立的に進行され、独自的な結論に到達することができる。しかし、同じ事実関係に基づいた弾劾審判、刑事裁判でそれぞれ異なる結果が出れば、法秩序の統一性と裁判に対する信頼が阻害されるので、望ましくない。したがって、弾劾訴追事由が刑事犯罪事実と関連した場合には、刑事訴訟法上の伝聞法則は弾劾審判手続きでもなるべく厳格に適用し、弾劾審判と刑事裁判間の不一致をできるだけ減らす必要がある。これは「被請求人に対する弾劾審判請求と同じ事由で刑事訴訟が進行されている場合は、裁判部は審判手続きを停止することができる」と規定し、刑事裁判の結果を弾劾審判で考慮できるようにした憲法裁判所法第51条の趣旨にも合致する。

 (6) 小結

このように、手続きの公正性と被請求人の防御権をより確実に保障するために刑事訴訟法上の伝聞法則を厳格に適用することが、憲法裁判所法第40条第1項で刑事訴訟法を優先準用するようにした趣旨により符合すると考えられる。以下では、刑事訴訟法上の伝文法則を厳格に適用する場合を想定してこの事件の審判手続きで問題になった局面を調べる。

 C. 具体的な適用

 (1) 捜査機関作成の事件関連者に対する被疑者尋問調書などの証拠能力

 (a) 弾劾審判で共犯の想定有無


被請求人は、被請求人が刑法上の内乱罪疑いで起訴された事件で共犯関係にある者に対して捜査機関が作成した被疑者尋問調書などに関して、2020.2.4.改正された刑事訴訟法第312条第1項により被請求人がその調書の内容を否認すれば、憲法裁判所でこれを証拠として採択できないと主張する。

しかし、弾劾審判は高位公職者である被請求人がその職位により付与された固有な義務と責任を考慮し、彼の職務遂行が憲法と法律に違反するかを判断してその罷免の可否を決定する手続きであり(憲法第65条第1項・第4項)、被請求人がその職にいることを要するので、刑事裁判のような「共犯」の概念を想定できない。それなら、刑事事件での共犯関係が弾劾審判の共犯関係にそのまま認められることを前提とした被請求人の上記の主張は受け入れられない。

 (b) 証拠能力の認定要件

被請求人でない者は弾劾審判手続きの共犯になり得ないので、彼に対する捜査機関作成の被疑者尋問調書などは刑事訴訟法第312条第4項の適用を受ける異になる。

捜査機関が作成した被請求人でない者に対する被疑者尋問調書などを弾劾審判の証拠として採択するためには、刑事訴訟法第312条第4項により捜査機関の調書が①適法な手続きと方式によって作成されたこと、②その調書が捜査機関の前で陳述した内容と同じく記載されていることが㉠原陳述者の弁論準備又は弁論期日での陳述や㉡映像録画物又は㉢その他の客観的な方法によって証明されたこと、③被請求人又は弁護人が弁論準備又は弁論期日にその記載内容に関して原陳述者を尋問することができたこと、④その調書に記載された陳述が特に信憑できる状態で行われたのが証明されたことという要件を満たさなければならない。このような立場を取れば、被請求人の反対尋問権が保障されなかった一部の調書の場合は、証拠能力が否認されるであろう。

 (2) 国会会議録の証拠能力

刑事訴訟法第315条第3号は、「その他特に信用できる情況によって作成された文書」を証拠にすることができると規定しており、法院はこれを第315条第1号(家族関係記録事項に関する証明書、公正証書謄本その他公務員又は外国公務員の職務上証明できる事項に関して作成した文書)と第2号(商業帳簿、航海日誌その他業務上の必要で作成した通常文書)に準じて「反対審問の機会付与有無が問題にならないほど高度の信用性の情況的保障のある文書」 と制限的に認めている(最高裁2017.8.29.宣告 2018ド14303全員合議体判決参照)。

しかし、この事件で証拠として採択された国会会議録は弾劾審判手続きではなく、国会で行われた会議内容を記録したものであり、被請求人でない事件関連者の経験や聞いた内容に関する陳述などが含まれている。国会の会議は刑事法廷のような対審的構造で関連者の陳述が当事者によって弾劾される構造ではなく、職務上独立が保障される法官(憲法第103条)が主宰せず、むしろ国会議員が自分の政治的性向や利害関係により質疑を導いていく可能性が相当に高い。また、刑事訴訟手続きで承認は原則的に宣誓をして証言をするが(刑事訴訟法第156条)、国会に参考人として出席した陳述者は、本人が承諾しない限り、「国会での証言・鑑定などに関する法律」第7条による宣誓をせずに偽証しても処罰が伴わない状態で陳述をしている。こういう点を考慮すると、国会の会議が手続き的中立性と客観的が十分に確保された状態で進行されたと断定し難く、会議内容を記録した会議録も法院の公判調書などと同等な水準で高度の信用性の情況的保障のある文書とは見難い。したがって、国会会議録を弾劾審判手続きで証拠として採択するにあたって、刑事訴訟法第315法第3号をそのまま適用することは困難だといる点を明らかにしておく。

 D. 結論

前述したように大統領弾劾審判の場合、その重大性と波及力の側面、被請求人の防御健保障の側面で刑事訴訟法上の伝文法則を最大限厳格に適用することが望ましい。一方、弾劾審判が進行される間、大統領の権限行使が停止され、国政の空白が発生するのでなるべく審判手続きを迅速に進行し、このような国政空白状態と国家的混乱を解消することが求められる。憲法裁判所が現在採択している緩和された伝聞法則を適用する場合より伝聞法則を厳格に適用する場合に証拠調査に長い時間がかかることは十分予測でき、特に国家の最高指導者である大統領の弾劾審判期間の長期化により発生する国家的損害の大きさは実に莫大であるという点で、これまで大統領弾劾審判における公正性の要請が迅速性の要請によって多少後退してきた。

しかし大統領弾劾決定の影響力と波及力が重大である点、弾劾審判手続きに公判中心主義を強化し、被請求人に反対尋問機会を付与することが必ず弾劾審判の迅速性の要請に反し、又はそれより重要ではないとは見難く、むしろ弾劾審判手続きの構造に符号する側面がある点、それに憲法裁判所は弾劾審判手続きで当事者の申請や職権で証人を採択し、彼らに対する尋問を通じて証拠が審判廷に直接顕出されるようにし、公正な裁判を実現しつつある点、弾劾審判手続きの公正性強化は弾劾審判に対する国民の信頼を高め、弾劾審判決定による国家的混乱を最小化できる点に鑑み、今は弾劾審判手続きに求められる迅速性と公正性、二つの衝突する価値をより調和させる方案を模索する時点である。
 

14. 裁判官鄭亨植の補足意見

私はこの事件の審判請求が引用されるべきであるという法廷意見の結論に同意しながら、後述するように国会で弾劾訴追案が否決される場合、別の会期中にも再発議する回数を制限する規定を立法する必要があるということを述べようと思う。

 A. 一事不再議原則の適用とその趣旨

(1) 国会法第92条は、否決された案件を同じ会期中に再発議できないようにする一事不再議の原則を規定している。上記の条項はその適用対象になる案件の種類や類型に関して何の制限も設けず、弾劾訴追案に対して別途に定めたこともないので、
一事不再議の原則が弾劾訴追案にもそのまま適用されるようにしている。これにより、弾劾訴追案も他の案件と同様に一度否決されれば同じ会期では再発議できないが、他の会期では再発議できる。

(2) 同じ会期中に同一案件を再び付議できないようにするのは、特定事案に対する国会の意思が確定せずに漂流するのを防ぐためであるところ、
一事不再議の原則は国会の意思の単一化、会議の能率的な運営及び少数派による議事妨害の防止などに寄与する(憲法裁2009.10.29. 2009憲ラ8など参照)。一方、一事不再議の原則が会期が変わった後には否決された案件を再発議できるようにするのは、原則的に国会議員は案件を自由に発議することができ、会期が変わるということは通常ある程度の時間が経過した後であることを前提としているので、その間に案件を巡る状況や環境に事情変更が生じ、又は案件に対する国会議員の見解が変わった可能性を考慮したものと見ることができる。

 B. 弾劾訴追案に対する無制限的な反復発議を許容する場合の問題

 (1) 訴追事由に対する事情変更の可能性が低い

弾劾訴追案は訴追対象者の職務執行において、憲法や法律違反行為のある場合にその法的責任を追及するためのものであり、事後的に新しい憲法や法律違反の事実が発見され、又は内容が変更される可能性があることは別論とし、時間の経過による事情変更を特別に想定し難い。 

 (2) 高位公職者地位の不安定と国家機能の低下

高位公職者地位の不安定性は国家機能の低下を招く。弾劾訴追の対象となる高位公職者は行政府と司法府の核心的で重要な職位で国家の主要機能を担当するが、彼らに対して実質的に同じ事由で反復的に弾劾訴追の
発議ができる場合、訴追対象者の地位が不安になり、これは国政の混乱と国家主要機能の低下に繋がりかねない。特に訴追対象者が行政府首班兼国家元首の大統領である場合、国政運営全般に及ぼす影響が大きくならざるを得ない。

 (3) 弾劾制度の政争道具化

公職者がその職を維持する限り、会期のみ違くして実質的に同じ事由で反復的に弾劾訴追を発議できるようにするのは、ともすれば国会の多数議席を持つ政党がこれを政治的交渉カードに活用できるようにし、法的制度としての弾劾制度を政争の道具に変質させる危険があり、それによって政治的混乱が加重される恐れが大きい。特に大統領に対する弾劾訴追の場合、国民の意見対立と国論分裂様相が激甚になりうる。 

 C. 国会法上の会期制度との結合による問題

憲法上非常手段に該当する弾劾制度の性質(憲法裁2021.10.28. 2021憲ナ1裁判官李宣厓、裁判官李垠厓、裁判官李悰錫、裁判官李栄真の却下意見; 憲法裁2025.1.23. 2024憲ナ1裁判官金炯枓の補足意見参照)に鑑み、弾劾訴追の発議は例外的に慎重に行われる必要がある。しかし、実質的に同じ弾劾訴追案の反復発議を許容することは、国会法上の会期制度と相まって政争の道具としてさらに悪用される素地がある。

国会の定期会は1年に1回集会し、その会期は100日を超えられないが(憲法第47条第1項・第2項、国会法第4条本文、第5条の2第2項第2号本文)、臨時会の場合、定期会と違って国会在籍議員の4分の1以上の要求を備えさえすれば随時
招集でき、30日を超えない範囲で国会の議決を通じてその会期を決めることができる(憲法第47条第1項・第2項、国会法第7条第1項)。 

このような事由な臨時会
招集の可能性によって、国会の多数議席を持つ政党は必要により会期を短く設定し、会期を異にしながら特定案件が可決され、又は政治的目的を達成するまで非常に短い間隔で繰り返し発議することができる。 

そしてこのような形の反復発議は、会期と会期の間にある程度の間隔を設け、案件に対する再考と熟議を求めるようにした一事不再議の原則を便法的に迂回し、その趣旨を没却させる。弾劾訴追案が否決されたとしても、特定政党が弾劾訴追案の貫徹のために短い周期で臨時会を繰り返し招集した後、実質的に同じ弾劾訴追案を反復発議して審議するようにした場合、議事進行の能率を低下させ、国会の議事を漂流させることができる。

 D. 小結 

以上のことを総合的に考慮すると、実質的に主要訴追事由に変動のない弾劾訴追案の再発議は制限される必要があり、立法者は弾劾訴追の性格と本質、国会議事の早期確定とその職務執行において憲法や法律を違反した高位公職者を弾劾訴追するという公益間の衡量などを考慮し、弾劾訴追案の発議回数に関する規定を設ける必要がある。

裁判長 裁判官 文炯培 (ムン・ヒョンべ)
裁判官 李美善 (イ・ミソン)
裁判官 金炯枓 (キム・ヒョンドゥ)
裁判官 鄭貞美 (チョン・チョンミ)
裁判官 鄭亨植 (チョン・ヒョンシク)
裁判官 金福馨 (キム・ボクヒョン)
裁判官 趙漢暢 (チョ・ハンチャン)
裁判官 鄭桂先 (チョン・ケソン)
—————————————————————————————————
大韓民国憲法
第47条 第1項 国会の定期会は、法律の定めるところにより毎年一回集会し、国会の臨時会は、大統領又は国会在籍議員の四分の一以上の要求により集会する。
第47条 第2項 定期会の会期は百日を、臨時会の会期は三十日を超過することができない。
第50条 第1項 国会の会議は公開する。但し、出席議員の過半数の賛成があり、又は議長が国家の安全保障のために必要であると認めるときは、公開しないことができる。
第65条 第1項 大統領・国務総理・国務委員・行政各部の長・憲法裁判所の裁判官・法官・中央選挙管理委員会の委員・監査院長・監査委員その他法律の定める公務員がその職務執行においてこの憲法又は法律に違背したときは、国会は、弾劾の訴追を議決することができる。
第65条 第3項 弾劾訴追の議決を受けた者は、弾劾審判のあるときまで、その権限行使が停止する。
第65条 第4項 弾劾決定は公職から罷免することにとどまる。しかし、これにより民事上又は刑事上の責任が免除されることはない。
第66条 第1項 大統領は、国家の元首であり、外国に対して国家を代表する。
第67条 第1項 大統領は、国民の普通・平等・直接・秘密選挙により選出する。
第70条 大統領の任期は五年とし、重任することができない。
第74条 第1項 大統領は、この憲法及び法律の定めるところにより国軍を統帥する。
第103条 法官は憲法と法律により、その良心に従い、独立して審判する。

憲法裁判所法
第30条 第1項 弾劾の審判、政党解散の審判及び権限争議の審判は口頭弁論による。
第30条 第2項 違憲法律の審判と憲法訴願に関する審判は書面審判による。但し、裁判部は必要と認めるときは弁論を開き、当事者、利害関係人、その他の参考人の陳述を聞くことができる。
第40条 第1項 憲法裁判所の審判手続きに関しては、この法に特別な規定のある場合を除けば、憲法裁判の性質に反しない限度で民事訴訟に関する法令を準用する。この場合、弾劾審判の場合は刑事訴訟に関する法令を準用し、権限争議審判及び憲法訴願審判の場合は「行政訴訟法」を共に準用する。
第40条 第2項 第1項後段の場合に、刑事訴訟に関する法令又は「行政訴訟法」が民事訴訟に関する法令に抵触するときは、民事訴訟に関する法令は準用しない。
第51条 被請求人に対する弾劾審判請求と同一な事由で刑事訴訟が進行されている場合には、裁判部は審判手続きを停止することができる。

刑事訴訟法
第156条 証人には尋問前に宣誓させなければならない。但し、法律に別の規定がある場合には例外とする。
第310条の2 第311条ないし第316条に規定したこと以外には、公判準備又は公判期日での陳述に代え、陳述を記載した書類や公判準備又は公判期日外での他人の陳述を内容とする陳述は、これを証拠として使用することができない。
第311条 公判準備又は公判期日に被告人や被告人でない者の陳述を記載した調書と法院又は法官の検証の結果を記載した調書は証拠として使用することができる。第184条及び第221条の2の規定によって作成した調書も同様である。
第312条 第1項 検査が作成した被疑者尋問調書は、適法な手続きと方式によって作成されたものとして、公判準備・公判期日にその被疑者だった被告人又は弁護人がその内容を認めるときに限って証拠として使用することができる。
第312条 第3項 検査以外の捜査機関が作成した被疑者尋問調書は、適法な手続きと方式によって作成されたものとして、公判準備又は公判期日にその被疑者だった被告人又は弁護人がその内容を認めるときに限って証拠として使用することができる。
第312条 第4項 検事又は司法警察官が被告人でない者の陳述を記載した調書は、適法な手続きと方式によって作成されたものとして、その調書が検事又は司法警察官の前で陳述した内容と同一に記載されていることが原陳述者の公判準備又は公判期日における陳述や映像録画物又はその他の客観的な方法によって証明され、被告人又は弁護人が公判準備又は公判期日にその記載内容に関して原陳述者を尋問することができたときは、証拠として使うことができる。但し、その調書に記載された陳述が特に信憑することができる状態の下で行われたことが証明されたときに限る。
第312条 第5項 第1項から第4項までの規定は、被告人又は被告人でない者が捜査過程で作成した陳述書に関して準用する。
第315条 下に掲記した証拠として使うことができる。
第315条 第1号 家族関係記録事項に関する証明書、公正証書謄本その他公務員又は外国公務員の職務上証明できる事項に関して作成した文書
第315条 第2号 商業帳簿、航海日誌その他業務上の必要で作成した通常文書
第315条 第3号 その他特に信用できる情況によって作成された文書
第316条 第1項 被告人でない者(公訴提起前に被告人を被疑者として調査し、又はその調査に参加していた者を含む。 以下この条において同じ)の公判準備又は公判期日における陳述が被告人の陳述をその内容とするものであるときは、その陳述が特に信憑できる状態下で行われたことが証明されたときに限り、これを証拠として使うことができる。
第316条 第2項 被告人でない者の公判準備又は公判期日における陳述が被告人でない他人の陳述をその内容とするものであるときは、原陳述者が死亡、疾病、外国居住、所在不明その他これに準ずる事由により陳述することができず、その陳述が特に信憑できる状態下で行われたことが証明されたときに限り、これを証拠として使うことができる。

国会法
第4条 定期会は毎年9月1日に集会する。但し、その日が公休日であるときは、その翌日に集会する。
第5条の2 第2項 第1項の年間国会運営の基本計画は、下の各号の基準により作成する。
第5条の2 第2項 第2号 定期会の会期は百日に、第1号による臨時会の会期は該当月の末日までとする。但し、臨時会の会期が三十日を超える場合には、三十日とする。
第7条 第1項 国会の会期は議決で定め、議決でこれを延長することができる。
第69条 第2項 委員会の議事は、速記で記録する。
第69条 第3項 委員会の会議録には、委員長若しくは委員長を代理した幹事が署名・捺印する。
第71条 委員会に関しては、この章で規定した事項以外に第六章と第七章の規定を準用する。但し、委員会での同意は特別に多数の賛成者がいなければならないという規定にもかかわらず、同意者外1人の賛成だけで議題になりうるし、表決は挙手ですることができる。
第92条 否決された案件は、同じ会期中に再び発議し、又は提出することができない。
第115条 第2項 本会議の議事は、速記で記録する。
第115条 第3項 会議録には議長、議長を代理した副議長、臨時議長、事務総長又はその代理人が署名・捺印し、国会に保存する。
第117条 第1項 発言した議員は、会議録が配付された日の翌日の午後5時まで会議録に書かれた字句の訂正を議長に求めることができる。但し、発言の趣旨を変更することはできない。
第117条 第3項 速記で記録した会議録の内容は削除できず、発言を通じて字句訂正又は取り消しの発言をした場合には、その発言を会議録に書く。
第118条 第1項 会議録は議員に配付し、一般人に配布する。但し、議長が秘密維持や国家安全保障のために必要と認めた部分に関しては、発言者又はその所属交渉団体の代表議員と協議し、掲示しないことができる。

国会での証言・鑑定などに関する法律
第7条 第1項 議長又は委員長(国政監査や国政調査のために構成された小委員会又は班の小委員長又は班長を含む)は証人・鑑定人に証言・鑑定を要求するときは、宣誓させなければならない。
第7条 第2項 参考人として出席した者が証人として宣誓する場合には、証人として尋問することができる。
第7条 第3項 証言・鑑定を要求した議長又は委員長は、宣誓する前に宣誓の趣旨を明示し、偽証又は虚偽鑑定の罪があることを知らせなければならない。

*国会法第118条第1項の「交渉団体」は、日本の「院内会派」のようなものです。構成要件は20人以上であり、複数の政党・無所属で構成することもできますが、両党以外の政党が単独・連立で交渉団体を構成するのは珍しいです。韓国では交渉団体より党籍を重視し、国会議長は交渉団体だけでなく党籍の保有も禁止されます。したがって国会議長当選者は任期中に離党し、退任後に復党します。但し、任期中に任期満了による総選挙に出馬する場合、議員任期満了の90日前から党籍の保有ができます。また、離党すると自動的に議員職を失う比例代表議員は、議長に当選した場合に限り、議員職を維持しながら離党することができます。

また、便宜のために本文には「最高裁判所」「最高裁判所長」「最高裁判所裁判官」と書きましたが、韓国での名称は「大法院」「大法院長」「大法官」です。

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